女性の4つのライフステージ

15 June 2022
目次
女性のライフステージは、「エストロゲン」の分泌量によって4つに分けることができます。
ライフステージ別に身体の状態が異なり、それによって必要なケアが異なってきますので、ぜひ理解しておきましょう。

1 エストロゲンの分泌量でみる4つのライフステージ

女性ホルモンの一種類である「エストロゲン」は、イキイキとした毎日をサポートする重要な役割をもっている一方で、ごくわずかな量で作用するため、少しのバランスの乱れが様々な不調の原因になります。
このエストロゲンは、年齢によって分泌量が変化し、女性の体・心に影響を及ぼします。
分泌量の変化によって、大きく4つのライフステージに分けることができます。

思春期

エストロゲンは8~9歳ごろから少しずつ分泌され始め、個人差はありますがおよそ12歳前後で初経に至ります。
思春期は、月経もまだ安定せず、身体の成長に心の成長が追いつかず、心身のバランスが不安定になりやすい時期。
人生において、最初に女性ホルモンの大波を受ける時期だともいえます。

性成熟期

10代後半から40代半ばを性成熟期と呼びます。
エストロゲンの分泌は安定しており、分泌量もピークになるこの時期は、妊娠・出産に適した体内環境ができ上がります。
その半面、女性ホルモンの分泌量の多さゆえに、月経困難症や子宮内膜症、子宮筋腫など女性ホルモンに関わる病気が増えてくる時期でもあります。
この期間は、女性の一生においても、恋愛や結婚、妊娠・出産、子育てなどのライフイベントが忙しい時期。
エストロゲンの分泌量に合わせたセルフケアをすることが、以後の人生を豊かにするでしょう。

更年期

一般的に、閉経前後5年の約10年間を更年期と呼びます。
30代後半~40代前半にかけて、エストロゲンが穏やかに減少し始めますが、45歳前後から減少が加速し、50歳前後で卵巣からの分泌が止まり閉経を迎えます。

女性の体と心を長年にわたって支えてきたエストロゲンがなくなるため、自立神経が乱れてイライラしやすくなったり、子宮内膜症や子宮筋腫といった女性特有の病気にかかったり、悪化するといった心身の不調が現れやすくなります。

ホルモンバランスによる心身の変化はセルフコントロールが難しいため、家族や周囲の人にも理解してもらうことが健やかな更年期を過ごす大切なポイントです。

老年期

更年期が過ぎた50代半ば以降を老年期といいます。
老年期を迎えると、エストロゲンの分泌がなくなるため、男性との差がほぼなくなります。
そのため、それまで男性に多かった生活習慣病にもかかりやすくなります。

一見、ネガティブなイメージですが、想像力や判断力、経験を元にした能力は、若い人より老年期の人の方が豊富。
今まで頑張った分、老年期は穏やかに過ごし、若いころにはできなかった夢を叶えたり、新しい趣味を始めたりなど、第二の人生を歩き出す期間とも言えます。

2 ライフステージ別のケア

思春期

初めて訪れる月経に戸惑う女性も多いでしょう。
頭痛・腰痛・腹痛・イライラ…、人によって症状は様々ですが、月経に伴い体・心ともに不調が現れます。
生理サイクルのホルモンバランスを正しく理解し、自身と向き合うことが大切です。
セルフコントロールでは難しい痛みや、PMSが疑われる場合は婦人科を受診しましょう。
(生理の仕組みについてのコラムがありますので、ぜひご覧になってみてください)

性成熟期

エストロゲンの分泌量がピークになるため、子宮の病気が現れやすくなります。
まだ若いから、と言って違和感を放置すると、悪化し最悪のケースになる場合もあります。
もしも病気になってしまった場合、早期発見による適切な治療が大切です。
結婚、妊娠、出産といったライフスタイルが大きく変化する時期でもありますので、豊かな人生を過ごすためにも、ご年齢に関係なく、半年に一度婦人科の定期健診に行きましょう。

更年期

更年期を迎えるとエストロゲンが十分に分泌されなくなるため、自律神経の乱れ、息切れ、イライラするといった更年期障害と言われる症状があらわれます。
更年期障害にも治療法がありますので、日常に支障をきたす前に婦人科を受診しましょう。

また、エストロゲンが減少するにつれ、皮膚や粘膜が潤いを保てなくなっていきます。
ケアせずに放置すると、肌だけでなく膣も潤いがなくなり、粘膜は乾き、性交時に痛みを感じるようになります。

老年期

更年期を過ぎて体調が安定する一方で、閉経後は生活習慣病へのリスクが高まります。
今まで以上に生活習慣を見直し、健康的な生活を心がけましょう。

また、エストロゲンが減少することで、腟が萎縮して分泌物が少なくなります。
そのため腟から出血しやすくなり、腟の自浄作用が弱まり細菌による萎縮性腟炎のリスクが高まります。

エストロゲンの減少は避けられませんが、早めに膣ケアをすることで、膣内環境を整え、膣炎を含めた膣内トラブルの予防に備えられますので、この機会に、始められてはいかがでしょうか。